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会社を維持するコストもバカにならない

会社は、新たに設立するためにもお金がかかりますが、その設立時のコスト以上に、会社を維持していくために多くのお金がかかります。その維持費が大きくなる理由は大きく分けて3つ、税金、外注費、口座の維持費です。

●赤字でも払わなくてはいけない税金がある

法人税は会社の利益にかかる税金だから、もし赤字になっても、会社は税金なんて払わずに済むだろう…なんて考えてはいませんか?残念ながら、会社にかかる税金は法人税だけでは無いんです。実際には、赤字でも払わなくてはいけない税金が3つもあります。

ひとつめは、「住民税の均等割」です。
均等割とは、地域社会の費用の一部を、広く均等に市民の方に負担してもらおう、という趣旨で設けられている税金で、地方自治体に納付する税金です。普通の会社の場合なら、赤字でも年間で7万円の税金を納める必要があります。

ふたつめは、「消費税」です。
資本金を1000万円以上で設立したり、細かい説明は省きますが、前々年事業度の課税売上高が1000万円を超えていたりすると、会社には消費税を納める義務が発生します。会社が赤字、つまり得た収入よりも払った費用の方が多いという状態であっても、残念ながら経費の大部分を占める人件費は、消費税の対象にはなりません。そのため、たとえ赤字であったとしても、思いのほか高額の消費税を納めなければならなくなった、なんてことも多いのです。

みっつめは、「源泉所得税」です。
社長であるあなた自身や、従業員に給料(役員報酬)を支払う場合には、会社は、その支払う金額(=従業員の所得)に応じて定められている「所得税額」を、その給料から差し引いて支給します。その差し引いた税額を「源泉所得税」といい、これらはあくまで従業員からの「預り金」なので、赤字だろうと何だろうと、会社は定められた期日までに国に納付しなくてはなりません。給料を支給したら発生する税金、それが「源泉所得税」なのです。

●会社の維持には外注費が欠かせない

外注費と聞くと、ホームページ作成やシステム開発なんかを思い浮かべて、「うちはそういうのやらないから必要ないよ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、外注費とは、それらに限ったものではありません。法律で定められた「やらなくてはならないこと」をするためだけでも、実は外注費がかかることがあるのです。

会社を設立すると法律上の義務が増えてきます。それは例えば、源泉所得税の納付であったり、法人税、住民税及び事業税の確定申告であったり、帳簿への記帳であったり、社会保険、雇用保険の手続きであったり、とにかく様々な申告や手続きが義務付けられます。それらをあなた自身で全て完璧にできればそれに越したことはないのですが、正確な申告、手続きを行うためには、やはり専門的な知識が必要です。そうなれば、結果的にそれぞれの専門家に相談することになりますよね。そして、専門家に相談すると、それらの業務のたとえ一部だけを依頼したとしても、安いものでも数万円、高いものなら数十万円のコストが発生してしまいます。会社の維持には、外注費が欠かせないのです。

●銀行口座の維持もタダじゃない

会社に絶対必要なもの、それは、銀行の預金口座です。いつもニコニコ現金払いだから…なんていっても、常に大量の現金を持ち歩く訳にはいきませんよね。お金を預ける場所が必要です。
「ん?でもだからって銀行口座に維持費がかかるなんて聞いたことないよ」と思われる方もいらっしゃることでしょう。しかし、実際には、口座を口座として維持するためには、必ずコストがかかっているんです。

そのコストの名は「手数料」です。

将来的にはともかく、現在、日本国内にある店舗型金融機関で通常の預金口座を利用するだけなら、基本的にどこも口座管理料を必要としていませんが(インターネットバンキングを利用する場合は、多くの金融機関で徴収しているようですが)、しかし、その預金口座から相手先に振込みをするとき、振込手数料のかからない銀行も、残念ながらありません(振込手数料が無料になる特典を利用する場合であっても、回数制限があったり、口座の残高が○○円以上あったりして、様々な制限がありますよね)。そのため、普通に会社を維持していくうえで行う取引の全てを無料で行うなんてことは、事実上不可能です。

1回の取引で525円、2回で1050円、ひとつひとつは細かいですが、会社が通常口座で行っている取引量を考えれば、その金額もバカにはできないものになるのです。

●それでも会社にする必要があるの?

節税のために安易に会社を設立したら、その維持費で手も回らないなんてこともよくあります。忙しいのにお金が貯まらないなんて…考えてたくもありません。会社の設立には、設立費用はもちろん、その維持費(しかも上記にあげたものは最低限の内容です!)も頭にいれて検討してみてはいかがでしょうか。